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『鉄橋』の本と画像。 [アート・本]

3週間ほど前のこと。久々に鉄仲間の寄り合い(古臭い言い方ですね)に出席しました。
都内某所のルノアールに日本人のオッサンばかりが集まり、アメリカの鉄道について語り合ったりスライド見たりという〜オタ臭と加齢臭充満の昼下がり
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23JPG.JPG(2)そのときのスーべニールの中にあった一冊の本をご紹介します。
Tadさん、ようやく記事にしましたよ〜。

オレゴン州ポートランドといえば、今から20年位前に仕事の縁で何度か滞在した街。
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市内を走るLRTの線路沿いでまったりしてるのは、アラフォーCedarです。

くだらないスナップはさておいて・・・・
この本はタイトルでわかるように、ポートランドの街を流れるウィラメット川に架かる『鉄橋』について書かれています。
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鉄橋なんてどこにでもあるじゃない〜いえいえ、鉄橋=Steel Bridgeと言うのが橋の名前なんです。
ポートランド市内の橋の中でもランドマークとなっているらしく、観光写真などにも登場しています。

本の詳しい内容はTadさんのブログ※にお任せして、Cedarがポートランドに滞在した時に撮ったスティールブリッジの写真と合わせて見ていただきます。

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その頃は、MAXと呼ばれるLRTはまだ1路線でしたが、それがこの橋を通っていまして、上段が道路+LRT、下段は一般鉄道という、鉄オタのためにあるような鉄橋=スティールブリッジでしたねぇ!
こりゃ是非とも撮影に行こう!と、ある日の午後に出掛けました。当然ながら鉄橋の上には電停は無いので、都心側のChinatown(華人街)電停からエッチラオッチラ歩き、下画像に写ってる階段上ってようやくたどり着きました。
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MAXはダウンタウンを出るとすぐに70‰の急勾配でスティールブリッジに取り付き、昔あった路面電車と同じく併用軌道でウィラメット川を渡ります。30JPG.JPG(7)
てなことで、Cedar撮影の写真と本の画像で『お手軽今昔写真』といってみます。



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1950年代までは路面電車やトロリーバスがこの橋を渡っていました。
写っているのはマスターユニットと呼ばれるブリル製の電車です。
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架線がダブルなのは、トロリーバスと併走のため~ポール集電ならではの方式です。

(10)50年後の同アングル、電車は変わりましたが橋は変わらずですね。31JPG.JPG

Cedarの訪問時、MAXの営業用電車は上のワンタイプでしたが、当時路面電車が復活した街の流行りだったVintage Trolley↓が運行されてました。
(11)所謂レプリカ、日本でいうレトロ電車です。下廻りは他都市のPCCの中古だそうです。
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05.JPG(12)本の裏表紙にも、しっかり登場してます。都心側のルートが増えて元々線路が走っていた道路上にも復活しているのですね。
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上は1940年代の画像。線路がカーブしている地点がここ(↓)です。
今では左手前に分岐する線路も復活してるわけです。
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(14)線路を敷いて剥がしてまた敷いて更に分岐線も建設して、目まぐるしく変わるのはアメリカらしいです。

Cedarが訪れた頃から、新線建設は進んでましたが、電車も部分低床車や
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(16)爬虫類顔の低床車も登場しています、デザインの好き嫌いはともかく、拡充発展のすごさには感心しちゃいます。ちなみに今の路線図はコレ!14JPG.JPG
(17)すべての系統がスティールブリッジを経由してますね。これでは船を通す暇あるんかい?


スティールブリッジの話に戻ります、、、

上部道路と下部の線路が、別々に上下するのがスティールブリッジの特長です。
(18)最大高さまで上がった古い写真、路面電車が3輌待たされていますね。道路の下に線路桁がピッタリくっ付いて大形船のクリアランスを確保しています。06.JPG01.JPG
(19)下の画像は現在の下段の姿です。アムトラックなども通過しますが、列車本数はとても少ないです。でも船が通過する時以外は線路桁が通せんぼしています。


滞在中、仕事の発注先の会社所有の船でのウィラメット川クルーズパーティでの出来事を一つ。
線路桁が我々の船を通せんぼ、するとクルーザーのキャプテンが、やおら無線でスティールブリッジを呼び出し『ヘイ!スティールブリッジ、通してくれや〜』と頼み待つことしばし、複線の線路桁がスルスルと上がりました。
この時はヘラヘラとワイン飲んでましたから、写真はナシです。

市内側はユニオンステーションに繋がっていましたが、昼下がりの駅には列車の影は有りません。
ダブルスリップの先がちょんぎれてるのが切ない・・・・
27JPG.JPG(20・21)26JPG.JPG


都心と反対側は元々は複線のデルタ線になっていたようですが、Cedarが行った当時は線路も整理されていました。
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ここでCedarの目を引いたのは、橋のたもとの倉庫を巡る貨物線の線路配置。28JPG.JPG
(24)アメリカのレイアウトにはループ線がよく作られてますが、やはり本物にもあるんですね(当たり前か!)。
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(25)凄え急カーブのループ線ですね!大形ロコは入線禁止でしょう。

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(26)本の中の1962年の図にも、この急カーブループ線がしっかり描かれてます。
ちなみに鉄橋出口の本線のカーブもSPのメインライン最急らしいです。



とかとか…
本の画像とCedarの写真のコラボでご覧いただいたユニークな『鉄橋』=スティールブリッジのお話でした。
Tadさん、お宝本をいただきまして
ありがとうございましたぁ。
36JPG.JPG
(27)WOW!~著者サイン入りですぜ!
ではまた。





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コメント 20

のり

アメリカの都市鉄道ってすごいなぁ…

Cedar様の米記事を拝見させていただくにつけ、そう感じる次第です。
日本なんて、まだまだ小さいですね。
by のり (2014-09-22 07:38) 

Cedar

◼︎のり様
資本主義のメッカらしく、過剰投資の夢の跡がアメリカの鉄道風景ですね〜可動橋がたくさんあるのは、アメリカでは河川通行権が鉄道や道路より優先されていた、という事情もあります。

★あおたけ様
nice!ありがとうございます


by Cedar (2014-09-22 10:16) 

suzuran6

Steel Bridge・・・この写真を見て、昔デパートにあった(札幌の丸井)古ーいエレベーターを連想してしまいました。鉄の棒の塊でできているのに、妙に柔らかい感じで折りたたまれて行く・・・飽きずに見ていられるんでしょうね。
by suzuran6 (2014-09-22 10:33) 

Cedar

◼︎suzuran6様
アメリカって、車両も施設もとにかくごっつい鉄文明ですね。
ごっつい鉄の塊がするする上下する様は見ものです。この手が普通に使われているのもアメリカらしいです。
by Cedar (2014-09-22 12:09) 

Cedar

★あるまーき様
★sonic様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-22 12:18) 

KEY坊

1962年の鉄橋を挟んでの本線線路配置が、贅沢ですごいっ !!
まさに、国家は鉄なりを象徴するの鉄の文化とアメリカを物語るスケールで底力を観じますね。狭い土地の都市空間に増線工事してる東京駅って何と健気なんざんしょ .. 。
錆びれた風景も、お〜、イーグルスのホテルカルフォニアの歌詞の世界♩
by KEY坊 (2014-09-22 18:30) 

Cedar

◼︎KEY坊様
鉄道黄金期に造られたアメリカの線路密度は本当に凄いです。
ポートランドのような地方都市でもこうですから、シカゴやNYになるとそれはもう〜、鉄道の墓場が延々連なるって感じです。
日本では税金泥棒の某親方日の丸会社が線路用地で荒稼ぎしてますが、線路周辺は治安も環境も良くないアメリカの鉄道用地はあまり金にならないようで。

★サットン様
★chocobo様
★hanamura様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-23 00:44) 

なにわ

ウィラメットといえば、森林用の機関車
ルノアールといえば、ココアなんでしょうけど

これって、一昔前のピクに載ってたLRTとは別線なんでしょうね
ここにも21世紀のドラゴンが侵食してるわけですか
by なにわ (2014-09-23 12:58) 

Cedar

◼︎なにわ様
ウィラメットといえばロギング機関車〜、この本の著者もロギングのオーソリティなんです。
ルノアールといえばガラナでしょう。
ポートランドはLRTとストリートカー両方が走ってます。

★FTドルフィン様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-23 15:55) 

Cedar

★nd502様
★モボ様
nice!ありがとうございます


by Cedar (2014-09-23 19:55) 

Tad

この本の著者の一人,Steve HauffさんはThe Millamete Locomotive本とThe Climax Locomotive本の共著者で,今は本年中の発売を目指して新しいシェイの本の最終校正段階です。デングルマ好きの方にはお呼びでないネタですが…。

Cedarさん,現物見ている方のお話はさすがに楽しいですね。ありがとうございますっ!
by Tad (2014-09-24 02:25) 

Cedar

◼︎Tad様
こんなまとめ方になりました。Maxがスルスルと走り抜けていく姿が今も鮮やかな記憶です。
ポートランドは治安も良く、公共交通機関が充実して、全米で最も住みたい街と言われてるとか。
ストリートカーとLRTに乗りに行きたいなあ。
by Cedar (2014-09-24 05:51) 

Cedar

★げいなう様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-24 05:54) 

Cedar

★さらまわし様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-24 19:33) 

Cedar

★triguraf様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-24 23:37) 

Cedar

★ネオ・アッキー様
★やまびこ3様
★シュウチャン様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-25 14:36) 

Cedar

★gardenwalker様
★takechan様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-26 06:15) 

京葉帝都

カゴのように鉄道部分を道路の部分が収納して昇降する機構には驚きました。可動する鉄道部分の骨組みは華奢に見えるので、負荷がかからないように橋の上で列車がすれ違わないようにしているかもしれません。
線路の両側にも歩道があって和みます。

by 京葉帝都 (2014-09-27 13:34) 

Cedar

◼︎京葉帝都様
アメリカには可動橋はそれこそ数えきれないほどありますが、下の鉄道部分と上の道路部分が別々に上下するのはこれが唯一のようです。
橋の上での列車すれ違いについては未確認ですが、路面電車は橋上ですれ違ってました。
by Cedar (2014-09-27 20:39) 

Cedar

★arail206様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2014-09-27 20:40) 

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