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続、四日市・四十ニ年前(八王子線のムード) [昔鉄写真]

前回に続いて、昭和46年3月に訪れた四日市のナローのお話、今日は八王子線です日永.jpg(1)
内部行きとの分岐駅日永駅の構内風景から~直進する内部線からいい感じで右にカーブしていく伊勢八王子行きの線路~当時は八王子線側も交換が可能でした。

s4603八王子線09拡大.JPG(2)
伊勢八王子行きの前サボは三角形のデザインになっていて、遠くからでも内部行きと区別できるようになっていました・・

日永から次駅西日野までは、畑の中を一直線に進み、やがてこの線の運命を大きく変えてしまうことになる天白川の土手に取り付きます。s4603八王子線02.JPG(3)
現在の終点西日野は、ここから少し画面左に行ったあたりに駅があるようです。

(4)ここからは廃線区間です。天白川の堤防の上に出たところ、電車の後方に旧)西日野駅が見えます、線路はここから終点まで天白川沿いに走っていて。周辺にはなんともいい感じの街並みが広がっていました。
「日野マーケット」のかまぼこ形のファサードや瓦屋根の連なり~穏やかな生活感が漂ってきますね。
s4603八王子線01.JPG

西日野の次は室山駅、おりしも四日市からの電車が到着しました、板張りのホームに降り立った乗客たちが思い思いに散っていきます~集札の車掌さんの後ろ姿も見えますね。
s4603八王子線08拡大.JPG(5)
この編成、パンタが2個上がって一見MM編成に見えますが、実際には後部のモニ214はT扱いでした。

s4603八王子線05.JPG(6)
駅前のよろずやさんの佇まいや、天白川の流れに架かった木橋、背後の山並み・・
「春の小川はさらさら行くよ~♪」の童謡が相応しいような光景です。

この区間のハイライトは室山駅の八王子寄りの造り酒屋さんの前を行く光景でしょう。川~線路~背景の建物・・すべてが絶妙の配置で、なんとも素晴らしいシーンを創っていました。s4603八王子線04.JPGs4603近鉄八王子線01.JPG
(7・8)上の2枚の写真は実は同じ編成を撮ったものです。
モニ220が先輩モニ210を常に先頭でエスコートして往復しておりました。終点伊勢八王子で前後を付け替えてきたようですが、なぜわざわざこんなことをしていたのか??理由をご存知の方はご教授いただきたく・・・

(9)川に沿った魅力的な風景は伊勢八王子付近まで続いていました。s4603八王子線03.JPG
歴史を感じる落ち着いた街並みと電車が、実に違和感無く共存していたこの区間でしたが、昭和49年の天白川の氾濫によって休止→廃止の運命を辿りました。
春の息吹の中、のんびりと撮影を楽しんだ記憶しかなく、こんな穏やかな川が牙をむくこともあるのだと、今更ながらびっくりします。

そして残りの区間も存廃の危機とは・・・ 

近鉄さん、なんとか考え直してくれないでしょうか?s4603八王子線06.JPG(10)

(今回の記事は再掲の画像が含まれています。ご容赦のほど)


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コメント 12

EF510-230

当時、北勢線に一生懸命になって、八王子線の西日野以遠は行かずじまいでした。ここが内部・八王子線のハイライトといってもいいでしょう。残念です。
by EF510-230 (2013-03-18 06:52) 

Cedar

■EF510-230様
八王子線の廃止区間、公害都市四日市の近郊線とは思えない長閑な感じでした。水害、拡軌、他社譲渡、そしてバス化、様々な事が起こるものですね。
by Cedar (2013-03-18 10:42) 

Cedar

★モボ様
★FTドルフィン様
★フジトモ様
★サットン様
★hanamura様
★eniguma様
★いっぷく様
★devil様
★パルの大冒険様
★あるまーき様
nice!ありがとうございます

by Cedar (2013-03-18 22:34) 

Cedar

★いっぷく様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-03-19 07:58) 

狂電関人@昼休み

Cedarさま

今日は特別に熱いですねぇ。
プールに行って、帰りにソーダ味のガリガリ君食べたい!
っとそんな陽気です。

日永の三角ホーム。
いい感じです。模型にしたいですね。。。

そこに滑り込むマッチ箱のような旧型車を見てみたかったです。

それに廃止区間の情景。
まさに前回お話ししたRF誌に載っていた垂涎の景観です。

さあ、また25日過ぎあたりに一杯やりますか?!
by 狂電関人@昼休み (2013-03-19 12:57) 

Cedar

■狂電関人様
八王子線に行った時もこんな陽気だった記憶が、室山駅前のよろずやさんで「プラッシィ」飲んだっけ。
給料日あとの飲み会、Iさんと相談します。
by Cedar (2013-03-19 15:58) 

Cedar

★denta60様
★suzuran6様
★あおたけ様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-03-19 16:00) 

のり

「あの頃」を想い出させる地方ローカル線ですね。貴重なお写真ありがとうございます。とても素晴らしい写真ばかりです。

by のり (2013-03-19 23:58) 

京葉帝都

現在の3連より短い単行•2連でも当時の活気が伝わってきます。
車両は小さくても小さな窓が連続し均整が取れていてデザインの完成度は高いと思います。
日永駅の真ん中のホームは現在も殆ど変わらないようです。
八王子線のホームのカーブのキツさは沿線随一ではないでしょうか。現行車の先頭部の左右が少し絞られているのはこのカーブに対応するためと言われています。
昨年秋のスタンプラリーでは旧八王子線沿線の酒蔵もありました。私は行きませんでしたが、写真の造り酒屋さんなのかもしれません。
線路沿いに流れる川に架かる木の橋は風情があっていいですね。昔は案外各地にあったような気がします。子どもの頃に住んでいた大阪府下H市にも似た光景がありました。京阪本線の小さな踏切に繋がる橋がそうでした。特急•急行などが瀑走する傍の橋の下で、魚を探したりザリガニを穫ったりしたことがありました。
by 京葉帝都 (2013-03-20 01:54) 

Cedar

■のり様
街並みや人と近いところで生活路線として働いてる姿が、電車の魅力ですね。近鉄のナローはそんな魅力に溢れてました。
■京葉帝都様
近鉄ナロー(三重交通)の電車はデザインのまとまりは良かったですね。近鉄になって入った新車もヨーロッパ風のデザインと塗装で好きでしたが今のペンキ塗りたくった感じは頂けないですが~。
川の風景というのも、日本全国で変わってしまいました。確かに洪水防止の河川改修は必要だったのですが…。
by Cedar (2013-03-20 07:01) 

Cedar

★シュウチャン様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-03-20 10:38) 

紅玉国光(富山市)

三重交通→近鉄八王子線(「伊勢八王子線」でないところが、西の雄・近鉄及び、その系列会社で最大のものである三重交の、自負を感じさせます)は、西日野までの1区間だけになっても、良く粘っていたものと思いますが、まさか、今になって内部線とセットで存廃問題が起きるとはねぇ。
黒部峡谷鉄道を擁する富山の人間としては、同じ762mm軌間の鉄軌道線として、何とか持ち堪えてほしいと切願するものでありますが。

あと、電動車同士の前後付替は、この頃はまだ総括制御ではなかった(直接制御かHLの非総括、或いは2形式の間で制御器が違っていたか。パンタグラフは電源用に750Vを給電する必要があり、2両共上げていたのであろう)為ではないか?と思いますが、確証は持てませぬ。附随車を引っ張っている時と同様、終点でわざわざ“機廻し”をして(この場合、機関車ではありませんけれど)、常に220形が牽引する方法を取ったのでしょう。この場合、後方の210形はモーターを廻さず、サ代用としてぶら下がって行ったか、それとも、機械式気動車の連結運転と同様、非総括の協調運転を行った(後部車にも実は運転士が乗っていた)か、ですが……。

残念ながら、紅玉も近鉄にはあまり詳しくありませんもので。(陳謝)
by 紅玉国光(富山市) (2013-03-20 17:32) 

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