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昭和48年、春の北陸めぐり(その3~笹津線と射水線) [昔鉄写真]

昭和48年春の北陸電車めぐり、3回目は今は無き富山のサバーバン2線区の思い出を・・s48四方07R(タイトル).jpg かつて地鉄には600v鉄道線区間がありました、笹津線と射水線。ともにユニークなスタイルの5000形の活躍舞台でした。

まず、ローカルサバーバン笹津線から

前の日は笹津の旅館に泊まり(立派な和風旅館に客は私1人、かつては鉱山関係者でにぎわったとか)、国鉄高山線と接続する地鉄笹津駅へ。

(1・2)駅舎の写真は撮らず、かわりにこんなものを撮ってました。笹津 コラージュR.jpg

神通川が富山平野に出てくる場所にある町で、温泉なんかもあったのですね。

(3)笹津駅に到着する電車、5000形は郊外線も路面区間にも乗り入れ可能な設計で、連結も出来るという、日本には珍しいサバーバン形の電車でした。s48笹津01R.jpgs48笹津02R.jpg (4)笹津線は貨物もやっていました~国鉄から受け継いだ貨物列車が発車待ち。電気機関車は凸形なのに正面に扉があるというユニークな形でした。

この後は南富山まで笹津線に乗リましたが、写真はまったく無しです(何していたのやら・・・)


(5・6)富山市内線富山駅前の写真が2枚あるきりです。笹津線の電車は、以前はここまで路面に乗入れていました。 電車が折り返している渡り線、その昔は笹津線の電車も使っていたわけですね。  s48富山01R.jpgs48富山02R.jpg 市内線には都電8000を平べったくしたような7000形しかいませんでした。まじめに写真を撮ってないのはそのためでしょうか?


 

続いて、もうひとつのサバーバン射水線です。

(7)始発駅・新富山は神通川の堤防の下。市内からは川向こうの不便な場所でしたが、市内線が接続しています。ちょうど岐阜の名鉄忠節駅のような場所ですね。s48新富山R.jpg 新富山の電車到着風景、笹津線と同じ5000形の2連です。一番右の線路は市内線との連絡線で、かつてはこちらも市内直通運転をしていました。 昼間も2連で運転されていましたが、朝夕は4連(!)までありました。路面形電車の4連は日本ではここだけでした。

(9・10)昼間のダイヤでの交換駅となっていた四方(よかた)には、車庫もあり、私としては珍しく見学して撮影しました。s48四方07R.jpgs48四方06R.jpg


射水線の前進、越中電気軌道の引継ぎ車が除雪用になっていました。これはかっこよかった!

デハ7511というからには75馬力のモーターつきだったのでしょうか?スノープロウの代わりにカウキャッチャーをつけたら、アメリカの電車そのもののユニークなデザイン、5000軍団よりもこちらに痺れました~(笑)s48四方02R.jpgデハ7511 コラージュR.jpgs48四方01R.jpg 小柄な車体に深い丸屋根、類の無いデザインですね(11~14)


デハ5000のディティールもご覧ください。路面区間乗り入れをやめていたのでフェンダーが無く、いささかしまりの無いお顔になっていました。48四方09R.jpg四方コラージュR.jpg (15~17)路面乗降用ステップ、小形密着連結器、ウィングバネの台車など、市内・郊外両用として設計されていました。

射水線が分断される前は富山の繁華街西町から、市内線・射水線・加越能鉄道の高岡軌道線(今の万葉線)を経て、富山⇔高岡の都心を結ぶインタアーバン的な運行もやっていたのですから、ユニーク・進歩的でした。 

(18)s48新富山付近R.jpg 射水線・笹津線ともにLRT時代のはるか前に<時代の先を行っていた>のに、あえなく廃線となってしまったのは、これも時代の所為。としかいえません。

今も残っていたらライトレールやセントラムと結合・発展して、トラムの一大ネットワークが形成されていたかもしれませんね~(夢)。


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きんぎょ/中澤

このデハ5000も模型にしたら面白そうな運転が出来るなぁ、とずっと思ってはいるんですが・・・ 1966に越の潟の所が新港で分断されて渡し船になり富山~高岡連絡の客が激変したのですね。船になってから行きましたが閑散としてました・・・
デハ7511はダブルルーフ木造・前面5枚窓の越中電軌デハ1の鋼体化なのかな?と思いますが。それで屋根が深いとか?
by きんぎょ/中澤 (2011-04-20 09:32) 

manamana

ほんとうに、ライトレールやセントラムへの血筋を感じます。
デハ7511、いろいろ鉄道雑誌や本を見ていますが、
何だか初めて見るような気がします。
アメリカチックな、昔はさぞもてもてだったというフェイスですね。
by manamana (2011-04-20 09:42) 

サットン

昨夏、富山から高岡へポートラム、バス、フェリー、万葉線で辿った旅を思い出します。…Cedarさんからもコメントいただきましたね。
分断された部分は今また新湊大橋で地続きになろうとしています。まかり間違っていれば橋を渡る電車が見られたかも…それこそ夢のような話ですが。
by サットン (2011-04-20 17:11) 

はーさん

昭和23年から笹津線の沿線に住んでおり、富山市内の高校に通う為、毎日、笹津線にお世話になりました。
笹津線は南富山から市内線に乗り入れ、富山駅前まで行きました。
射水線は元は高床式の電車が新富山から出ていましたが、笹津線と同じ5010形を導入し、新富山から市内線に西町迄、乗り入れました。やがて、新湊を経て、当時の高岡市内線に乗り入れ、富山、西町~高岡駅前を結ぶ、都市間アーバンラインになりました。
詳細は弊HP「富山地鉄2-富山市内線、笹津線」
   http://6.fan-site.net/~haasan55/chitetsu2.htm
をご覧ください。
射水線は残念ながら、1枚の写真しか、ありませんが!
by はーさん (2011-04-20 20:45) 

Cedar

■きんぎょ/中澤様
射水線・富山港線の私鉄時代、越中・富岩の電車はなかなか個性的ですね。なんだかマニアックなニオイを感じます、アメリカ形のファンが車両部にいたとか・・・
■manamana様
記事の中にも書いたのですがもう少し残っていたら見直されたかもしれません。高い金掛けて新交通だモノレールだといわないほうが結局エコなのに・・
■サットン様
記事は楽しく拝見し、かつ懐かしかったです。歴史は繰り返すといいますが日本にトラム時代は戻るのか?どうでしょうか?
■はーさん様
あの電車は5010形でしたか・・(汗)ホントに今の富山のやろうとしていること(ライトレールのセントラム乗り入れ)を昔やっていたのですねえ。
by Cedar (2011-04-20 20:59) 

Cedar

★nexus6様
nice!ありがとうございます。
by Cedar (2011-04-20 21:00) 

なにわ

路面電車というよりもインターアーバンの雰囲気がします。

実際に乗ったのは野垂れ死にする前の野上電鉄移籍後ですが。
by なにわ (2011-04-20 23:25) 

京葉帝都

朝に北陸本線の車窓から見えた射水線の4連の5000形電車が坂を駆け上がって跨いでくる光景は凄いものがありました。
by 京葉帝都 (2011-04-21 11:17) 

はーさん

5000形としても間違いではないと思います。
始めに富山市内軌道線で新設した呉羽線(現在の丸の内~大学前)に走らせるため、市内線初めてのボギー車5000形を作りました。
しかし、この電車は呉羽線でなく、実際には射水線に走りました。
笹津線用に5000形の改良版の5010形を作り、射水線も含め、殆どがこれになりましたので、一般的に5010形としました。
高床式で、高いステップが付いており、路面電車と一寸違った雰囲気の電車でしたが、直接コントローラー、37KWx2の電動機と性能的には路面電車でした。このため、笹津線の勾配のあるところでは速度が上がりませんでした。3連で運転することもありましたが、全ての車に運転手が乗っていました。後期には間接制御に改造しましたが、それから、時を待たず、廃止になってしまいました。
インターアーバンの雰囲気はありましたが、非力でした。
by はーさん (2011-04-21 11:22) 

Cedar

■なにわ様
確かに床が高いせいもあって、インタアーバン風ですね。野上にいた頃はステップを切っていましたし・・
■京葉帝都様
射水線の4連は写真でしか観ていません。迫力満点だったでしょうね。
■はーさん様
沿線にお住まいだった形ならではの思い出話ありがとうございます。3重連非総括制御は運転には気を使ったのでしょうね。
by Cedar (2011-04-21 22:48) 

Cedar

★maipenrai様
★シュウチャン様
★あおたけ様
★nd502様
nice!ありがとうございます。

by Cedar (2011-04-21 22:49) 

tama

関西では市電のこと、ちんちん電車という愛称で親しんでいました。
by tama (2011-04-22 19:41) 

Cedar

■tama様
東京でもチンチン電車でした(笑)。
by Cedar (2011-04-22 21:42) 

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