下津井残像~昭和53年四国電車めぐり・番外 [昔鉄写真]
昭和53年四国電車めぐり、最終回はいきなりクイズ。この港はどこでしょうか?
四国の対岸、岡山県下津井港です。お目当ては言うまでも無く、瀬戸内海のナロー電車、下津井電鉄ですね。
(ところが次の画像はなぜか小松島港~そのわけは)
高知からの帰りは、当初、小松島から南海フェリーで和歌山へ抜ける予定でした。高知から徳島本線経由の急行で小松島港へ~ところが同行者と車内で話し合ううちに、下津井電鉄に寄って帰ろうということになりましたが、とりあえず小松島までいきました。というわけです。
(2) 急行が乗り入れる小松島港。いまやこの盲腸線も廃止。駅のホームに、海産物のお土産売りのオバサンがいっぱいいたのを憶えています。
四国側の丸亀からフェリーに乗って下津井に入りました。どちらにしてもマイナーなルートです。均一周遊券はこういう自由度が高いのは、ありがたかったです。 (丸亀からのフェリーは別料金です)
~さて、下津井駅に到着しました。天気は、あいにく霧もでていて、鷲羽山も見えません。~
(3) 国鉄との接続が無くなり、児島まで細々と運行していた頃でした。。『広い構内が往時を忍ばせます』~みたいな紋切形が出てしまう、寂れたムードが辛い。
(4)この電車が往復していました。オデコの大きなヘッドライトが印象的な電車でした。ワンマン化で側面ドアの位置が改造変更されています。
(5~6)同行者はSL好きの本格派、なので俯瞰撮影をする!とのご託宣です、仕方なく付き合いました。 先ほど下津井駅で発車待ちしていた電車が、勾配を登ってきます。何しろこちらはマトモな交換レンズすら持ってないので、こんな写真になってしまいます。
(7~10)そのあとは、ファン雑誌で見た琴海(きんかい)付近で撮影しましたが、霧が深いので海を見下ろす写真も撮れず終いです。 雑誌の記事ではきれいに整えられた段々畑や果樹園が印象的でしたが、すでに休耕(放棄)になっていました。
来る電車も同じもの(ピストン運行ですから致し方ありません)です。軽便には不似合いな架線鉄柱が往時の繁栄をしのばせますね。
あまりにも寂れた姿に、早々に切り上げて児島へ、バスで岡山市内へ直行し、新幹線で帰京となりました。
~昭和53年、四国電車めぐりは、コレにて終了でございます。
下津井電鉄は軽便鉄道としては、現存の近鉄内部・八王子線、三岐鉄道北勢線を除いて、最も、遅くまで、頑張りましたね。
電車の総括制御化など、近代化にも積極的的に取り組んだようですが、時の流れには逆らえませんでした。
最後は平行道路がない児島~下津井のみになり、瀬戸大橋開通に合わせて、新車をつくり、観光路線として生きようしましたが、実りませんでした。
by はーさん (2010-05-08 15:24)
はーさん様
いつもありがとうございます。この訪問時は暗い気持になって帰ったのに、その後瀬戸大橋観光用の新車を作ったのには、正直ビックリしたのでした。
やはり鉄道はネットワークですから、孤立した線区が生き残るのは難しいですね。でも時代の記録として、訪問しておいて良かったと思います。
by Cedar (2010-05-09 00:42)
下津井電鉄、結局訪問せずに終わりました。地元の足といて、最期まで頑張った電車ですね。観光路線として生き残るには、JRとの連絡駅が必要でしたね。軽便線の最期って本当に寂しいと感じます。
by のり (2010-05-09 08:34)
のり様
おしさしぶりです。軽便電車も、気がついてみたら三重県にしか残っていない状態ですね。
下津井も頚城も、国鉄とのネットワークが切れた時点で、己の運命を悟って、余生を静かに送っていたような感じがします。私が訪れたのはそんな頃でした。無常観・・ですかね。
by Cedar (2010-05-09 09:04)
下津井電鉄は、昭和34年に一回訪問しただけでした。そのとき、高いところから俯瞰したわけでは無いのですが、最初の写真、一発で『・・・・かな?』と思いましたが『・・・・だ!』ではありません(笑)。
そんな下津井ですが、蒸気から気動車、そして電化・・・・しかも気動車の電装で時代に対処して来たのですが、国鉄と高速道路の併走と、一般道路の改善で、破れてゆきました。
貨車と一部の客車は、バッファ&リンクカプラーで、じつにユニークな電鉄でしたね。
そんな思い出とともに拝見させていただきました。私の訪問した、昭和34年・・・・思えば、高速道路も、新幹線も無かった、50年も昔の事です。
by む〜さん (2010-05-09 23:47)
むーさん様
コメントへのレス遅れてすみません。昭和34年に下津井に行かれているとは凄い・・その頃がいちばん元気だった頃ですね。画像(3)の車輌は、その頃殻のものではないでしょうか?
所謂ローカル電車、は好きですが、此処まで寂れているとさすがに辛かった~そんな記憶が残っております。
by Cedar (2010-05-11 07:57)