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スパッカナポリの落書き電車(1999年4月) [外国鉄写真(昔)]

先日のChitetsuさまのブログ記事(→http://tsurikakedensha.blogspot.jp/2013/06/blog-post_6.html)にインスパイアされて、今回Cedarもイタリアネタでボンジョルノ!ナポリ001.JPG(1)
なんだ!この露出アンダーは!!
なにしろ写真がヒドイので今まで記事にしませんでしたが、ブログで散々恥さらししてきた今となっては『ま、いいか~』と思った次第で・・ここはナポリタンの故郷(勿論ウソです!)の下町の一角。

今はナポリの地下鉄の一部となっている(らしい)郊外私鉄の始発駅、モンテサント駅(Stazione Montesanto)の1999年4月の風景です。
トンネルを出てきたところがいきなりターミナルになっています=井の頭線渋谷駅のイメージですね=海岸まで山が迫ったところに開けた港町ナポリらしい構造です=などといくら説明しても、こんなヒデぇ写真じゃあよく分からん!~へいへい、ごもっともでございます。
ナポリ01.JPG(2)
こじんまりとしたターミナルは発着線4線、ホーム3本ですが、2線ずつ別の線が使っています。左の2線がクマーナ(CUMANA)線、右2線がフレグリア(CIRCUMFREGRIA)線と呼ばれているようです。

2線が並んだターミナルというところは、TQ蒲田駅にも似ています

1960~70年代のイタ車(=といってもクルマでなくデンシャ)らしい、丸っこいデザインの電車が結構頻繁に発着していました。嬉しいことに、このまん丸チャンは吊り掛け駆動!懐かしいサウンドがトンネルの壁に響きわたります。
ナポリ03.JPG(3)
クマーナ線という線名に相応しく(?)アライグマかムジナのようなデザインですね。いつも思いますが、クルマだとあんなカッコイイデザインを生み出す国なのに、鉄道車両になるとセンスが良いのか悪いのか・・よく分らないのがイタリアです。

そしてこの落書き!この頃のイタリアの鉄道車両はほんとに哀れになるほどの酷さでした。
こういうことになってない日本の鉄道はよかったなあ~としみじみ思いつつ、混雑するホームにしばし佇んでいました。
ナポリ04.JPG(4)
と、背後に人の気配(体臭?)を感じて振り向くと、薄汚い男があわてて離れていきました・・きっとスリだったのでしょう。電車に見とれて危ないところでした~なんたってここはナポリでしたね。
ナポリ05.JPG(5)
下町の市場?と思われるでしょうが、これがStazione  Montesanto駅本屋です。世界遺産にもなっているナポリの旧市街の一角にあって、狭い道が丘に突き当たった場所に、郊外電車2線の始発駅のほかケーブルカーの山麓駅も併設されています~あんちゃんの後ろにFUNICOLAREと書いてありますね。あの薄暗いホームが裏手にあって、直ぐ背後の丘にトンネルが続いています。

ナントカと煙は高い所に登る~ケーブルカーに乗って、モンテサントの丘の上に行ってみました。
モンテサント駅があるのは、スパッカナポリと呼ばれる細い道の入り組んだ下町の一角でしたが、丘の上から見るとその過密ぶりが、あらためて解ります。200911スパッカナポリ.jpg(6)

ちなみにスパッカナポリって言うのは『ナポリを断ち切る』という意味だとか・・なるほど。

スパッカ!って擬音が聞こえそうですね。


 

あまりに酷い写真ばかりでしたので、現地のサイトで見つけた最近のモンテサント駅の写真を・・・
薄暗かった駅の天井がリニューアルされて明るくなり、中央の1本だけ高かったホームも、すべて嵩上げされて、トンネルの中にホームが延びているのが見えますね。駅本屋も綺麗にモダナイズされたようです。
2009ナポリモンテサント駅.JPG(7)
電車もサイドの窓周りが改造されているようです~変わらないのは落書きだけ・・。暗いホームで見たときには3両ユニットに見えましたが、車体の長い2連だったのですね~そんなことも気がつかなかったとは・・・(恥)
ナポリ08.JPG
(8・9)これらの写真は2009年の撮影とか・・Cedarが行った時より更に塗り重なった感じがします。きっと新車に替わるまでこのままなんでしょう~日本的感覚ではありえないですね。ナポリ07.JPG


 

ふたたび1999年のナポリ、モンテサントの丘から・・・

(6)の場所から更に上っていくと、べスヴィオ山が見えました~

『ナポリを見て死ね』という言葉には、『ナポリが死ぬ前に早く見ておけ』という意味もあるとか・・・ナポリ06.JPG(10)

確かに行っておいてよかった!と思う町でありました。電車の落書きと交通渋滞は酷かったけど!


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suzuran6

スッパカナポリ・・・と読み違え、読み返すまで気付きませんでした(((^^;) ずっとスットコドッコイみたいだなぁと思いながら・・・
鉄道車両に関しては、イタズラ書きを罪悪とする日本で よかったなぁと、再認識!
by suzuran6 (2013-06-09 06:28) 

EF510-230

凄まじい落書きですね。元の色がまったくわかりません。BSの旅番組を見ているとトラムには落書きがほとんどないようですが、なぜですか。
by EF510-230 (2013-06-09 07:01) 

FTドルフィン

落書き
駅にはしないけど
列車はしたい放題・・・なんですね(笑
(車庫でやられちゃうんですね・・・きっと)
by FTドルフィン (2013-06-09 08:19) 

Chitetsu

ナポリの駅、どこか神秘的な感じさえしちゃいました。
やはり死ぬ前にいかねばならないカモですね・・ちょっと怖いけど。
それにしても落書き横行のヨーロッパのなかでもイタリアはちょっとヒドイですね。
JRやメトロの電車があんなになったらどうしましょう⁉
by Chitetsu (2013-06-09 14:17) 

Cedar

■suzuran6様
イタリア語には日本語みたいな単語が多いですね。
有名なのは、88とかサザエさんの弟の名前とか~。
■EF510-230様
そう言えばトラムは落書き少ないですね。車庫の警備が厳しいのかも?
■FTドルフィン様
駅に落書きしても見てもらえないから?あの心理は分からないですね。
■Chitetsu様
ナポリはジャカルタやバンコクって感じのざわざわ大都会でした。
カモッラっていうマフィア組織もあるし~
でも面白い街でした!

by Cedar (2013-06-09 15:12) 

Cedar

★nexus6様
★フジトモ様
★モボ様
★hanamura様
★あおたけ様
★UZ様
nice!ありがとうございます

by Cedar (2013-06-09 15:16) 

Cedar

★arail206様
★あるまーき様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-06-09 18:04) 

なにわ

コメントの書き様もないし、so-netでもないので
「ないす!」
by なにわ (2013-06-09 19:31) 

Cedar

■なにわ様
「ないす!」ありがとうございます(笑)!
イタリアってナポリや、長靴の踵のバーリあたりや、かって中田秀がいたペルージャなんかに、私鉄電車が走ってます。この旅の時も、フィレンツェとローマの間のアレッソという駅で、国鉄じゃない電機と客車の編成を見かけました。
by Cedar (2013-06-09 20:23) 

伊豆之国

「落書き電車」というと、下津井電鉄を思い浮かべますが、今度の写真と見比べてみると、下津井のそれなどまるで序の口に思えるほどのすさまじい荒廃ぶりには驚かされました…。
下津井の「落書き電車」は、保存状態が芳しくなく荒廃が進んだため、外部の落書きは塗装工事で消されているようです。「下電」が通っていた鷲羽山には、2度訪れているのですが、結局ニアミスに終わり、乗ることが叶わなかったのが残念でした。最初のときは倉敷から観光バスで回り、2度目に訪れたときは海岸のホテルに泊まったのですが、「下電」は既に廃線になった後でした。
ちなみに「ナポリタン」は横浜のホテルで生まれた和製洋食だそうです。
by 伊豆之国 (2013-06-09 20:41) 

Cedar

■伊豆之国様
下津井の落書き電車、知りませんでした。保存した車両に落書きさせてたのでしょうか?
ナポリタンの元祖はニューグランドが定説ですが、諸説あるようです。
by Cedar (2013-06-09 21:51) 

Cedar

★いっぷく様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-06-09 21:52) 

Cedar

★ナツパパ様
★oomori様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-06-10 18:00) 

Tosi

欧州でも、モンパルナス駅をはじめ、超高層をふくむ凄まじい再開発計画の一部として、駅の場所まで移動させて古い駅を全面的に建て替えてしまった例が残念ながらなくもないのですが、十九世紀後半とか二十世紀初頭の駅をこのように立体トラスの屋根で覆ったり、プラットホームのかさ上げや延伸等の変更も加えつつ使い続けることこそが望ましいと思います。車両のほうも、おそらくミラノなど北部の都市の近郊線ではもうみられなくなったであろうようなかなり古いものが使われ続けているのではないでしょうか。よい雰囲気だとおもいます。
by Tosi (2013-06-10 18:55) 

Cedar

■Tosi様
この駅が世界遺産地区スパッカナポリの中にあることも、全面建替えにならなかった理由でしょうか?電車自体はそろそろ置き換わってるかも知れませんが~。
by Cedar (2013-06-10 21:07) 

Cedar

★やまびこ3様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-06-10 22:11) 

Cedar

★ひでほ様
nice!ありがとうございます
by Cedar (2013-06-11 06:07) 

京葉帝都

エキサイティングな写真と記事、楽しませていただきました。
イタリアの電車の七福神のうような丸っこいお顔は個性的でキャラ立ちしていますね。
落書きも上書きされているところは行き過ぎです。ニューユークでは地下鉄車両の落書きは見ませんでした。クイーンズ区の信号所の壁に書かれていたのを見ただけでした。
行き止まりの終着駅を発車していきなりトンネルになっている構造はとても魅力的です。私が知っている限りでは同様の駅には、ポルトガルのポルト•サンベント駅、イギリスのグラスゴー•クイーンストリート駅があります。通過型ではイギリスのバーミンガム•スノウヒル駅など。いずれも実際に見たことはありませんが。初めて国鉄天王寺駅を環状線ホームから見た時には、西側の駅舎の基礎構造の部分にSLの煙が充満していて、不気味なトンネルのように見えました。
by 京葉帝都 (2013-06-16 16:38) 

Cedar

■京葉帝都様
イタリアは隠れた電車王国?と言う感じで、このころはあちこちに旧形吊り掛け電車が頑張っていたようです。
トンネルに接したターミナルはヨーロッパには多いようで、同じナポリのナローの大私鉄べスヴィオ循環鉄道のターミナルもトンネルに接していました。
リスボンのロシオ駅も印象に残っています、6線くらいあるターミナルがトンネルの中で複線に絞られていました。
by Cedar (2013-06-16 20:51) 

viviane

確かに!凄いですね~(>_<)
「ナポリを見て死ね」ではなく「ナポリを見たら死ぬかも・・・」ですよね^^
by viviane (2018-09-07 22:38) 

Cedar

■viviane様
2度コメに速攻レス、ありがとうございます。
でも、こんなナポリがなんだか懐かしい~
スイスみたいにどこも絵葉書みたいに綺麗な国より、しけたポルトガルとか、アジアみたいな南イタリアが好みでした、爺になった今、旅するにはタフなのかも知れませんけど~
南米に行きたいCedarですが、もう無理だろうなあ~
by Cedar (2018-09-07 23:45) 

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