'OZARK'について、知りたくて。 [鉄分少な目ですいません]
最近NETFRIXで嵌ってるドラマにこんなのがあり、謎のデジャヴ感が〜?(1・2)そのわけは、2年程前にE湾から我が家にやってきたこのモケーのレタリングでした。で'OZARK'について調べてみると〜なんせ暇ですから〜
日本人には馴染みがない'OZARK'は、ミズーリ州南部からアーカンソー州にかけて広がる高原地帯で、アメリカで最も貧しいエリアのひとつです。今でも教育水準も低く、産業もないため禁酒法時代は酒の密造、最近は麻薬製造に携わる者もいる。法律より昔ながらの因習的な家族制度と宗教が重んじられて、女性の大学進学率は全米最低、進学のため(故郷から出るため)には奨学制度のある軍隊に入るしかないという、そんなエリアなんだそうです。(3)住民の多くはスコッチアイリッシュと呼ばれる白人ですが、アイルランドの飢饉から逃れて移民してきたものの、肥沃な平地はイングランド系新教徒(いわゆるWASP)に抑えられ、小作人になるのを嫌って、作物の育たないアパラチア山脈周辺とOZARK高原に住み着いたと言われています。彼らはヒルビリー(ヒル=高原、ビリー=スコットランド人)と呼ばれて、最下層の白人として差別的に扱われてきました。
(4)Cedarが高校生のころ、日本でもやってたTVドラマ「じゃじゃうま億万長者」は、石油で当てた田舎者家族がハリウッドにやってきて騒動起こしまくるコメディですが、原題は「ビバリー・ヒルビリーズ」改めて思い出すと、差別丸出しで今じゃアメリカでも地上波では放映出来ないらしいです。(5)そもそも、ヒルビリーズって「無教養な田舎者」って意味があるんですから。
映画でヒルビリーを知ったのは、睨み合いを続けるヒルビリー家族同士の血まみれの争いが繰り広げられる1973年公開の「ロリ・マドンナ戦争」でした。(7)新聞広告に釣られて観に行きましたが、余所者の女の子がレ●プされるシーンは衝撃的でしたね。
最近では、OZARKのヒルビリー女性の悲惨な運命との戦いを描いた2010年の「ウインターズ・ボーン」
でCedarが嵌ってるのがコレ、今年度エミー賞作品賞にノミネート、その名もズバリ「オザークへようこそ」
(11・12)これもシカゴの麻薬組織の資金洗浄のためにローカル麻薬ファミリービジネスと絡む男と、それを追ってオザークに潜入したFBI捜査官の話。(13)美しい自然と麻薬ビジネスの組み合わせはいかにもオザーク!(14)
〜そんなことを知ったのは昨年のこと、ある本↓がきっかけでした。
OZARKとヒルビリーに興味がつのって、こんな本も読みました。
(16)トランプを支持してる人たちの歴史や考えが、わかります。でもヒルビリーを「白いゴミ」と蔑む階級に属するあの男が、彼らのことなんかこれっぽっちも考えてないのに〜「国民に寄り添う」とか言って、国民を馬鹿にしてるどこかの国の阿保と同じですね。
そんな目で改めて模型を見ると、作者のモデラーとOZARKとの因縁やら、OZARK地方にインタアーバンがあったのか、なども気になりだします。(17)ちなみにOVL(OZARK VALLEY LINES)は実在しないみたいですね。
昨今のOZARKエリアのサイトなどを見ると、手付かずの自然、アウトドアの宝庫(これといった産業が無いから)みたいな記述が目立ちますが「ウインターズボーン」のなかには、主人公が弟妹のため野生のリスを撃って捌き、シチューにして食べさせるシーンがあります(20)21世紀のアメリカで、飢えをしのぐためにリスを食べるとは!なんたるアウトドア天国!
そんなこんなで、クリントン大統領の出身地に近く、トランプ大統領の票田'OZARK'が気になります。
(21)きっかけを与えたモケーお電車のOZARK VALLEYのレタリングをCEDAR VALLEYに変えてしまったのは、ちょっと後悔しました。(22)そんな思いを知ってか知らずか、元OZARK VALLEYの電車は、快調に走っています。
とかとか、リタイアして暇が出来ると、鉄ブログからいろいろ脱線してしまい、今回は脱線したまま藪に突っ込んで暴走しました、大変すみません。
ではまた。
2019-10-31 06:00
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コメント(9)
コメント
じゃじゃ馬億万長者、子供の頃みてました。原題にはそういう意味があったんですね。アメリカの影の部分ですね。それと彼の国の大統領ですが、どこやらの首相や最高指導者、書記長、大統領、首相、それに将軍様等々と実は裏では繋がっていて、互いに隣国との対立を煽ることで、国内の支持率を維持しているように思えてならないのですが・・・。
by hideta-o (2019-10-31 09:20)
▪︎hideta-o様
コメントありがとうございます。このあたりや、かつてのインタアーバン天国のオハイオやインディアナ、今やラストベルトのプアホワイトを扇動してるわけです。身内の支持率を上げるためならなんでもあり、ってのが不気味です。どこかの阿保も真似してますね。
★nice!いただいた皆様
ありがとうございます
by Cedar (2019-10-31 10:39)
電車のレタリングからも、いろいろなことが見えて来るんですね。勉強になります。
by モハメイドペーパー (2019-10-31 11:43)
あまり真面目には聴かないジャンルなので、カントリー、ブルーグラス、ヒルビリーの区別がつきません。
ヒルビリーの意味を初めて知りました、ありがとうございます。
ロカビリーのビリーはヒルビリーからですよね。
黒人音楽をやる貧しい白人ってところですか。
by シグ鉄 (2019-10-31 12:43)
▪︎モハメイドペーパー様
恐れいります、ドラマ見てたら電車のレタリングで見た地名だったので調べてみた次第です。
▪︎シグ鉄様
自分も違いは詳しくないですが、ヒルビリーはアイリッシュダンスの伴奏音楽に似ていますね。ロカビリーもビル・ヘイリーとかバディ・ホリーとかはかなりカントリーっぽいですよね。ブルースっぽいヒルビリー?
by Cedar (2019-10-31 17:07)
町山智浩って人の本は読んだことないですけど,BS朝日でやっている「町山智浩のアメリカの今を知るTV」ってのは見てます。この前やってた映画「ブルース・ブラザーズ」のシカゴ周辺のロケ地を訪ねる話では,ホントにヤバイところにも行っていて,なかなか面白かったですよ。
by Tad (2019-11-01 00:56)
▪︎Tad様
町山氏は、B級ホラーの雑誌やってる頃から気になっていましたが、最近はTVやラジオでも活躍してるようですね。週刊文春の連載コラムも
面白い。
by Cedar (2019-11-01 01:44)
自分も当時「じゃじゃ馬億万長者」視てました。日本版の安っぽいカントリー調主題曲を思い出します。
これを拝読するまで、単なる馬鹿げたコメディかと思っておりました。
Cedarさんの博覧強記ぶりにはほんとに敬服致します。いつも勉強させて頂きます。
by 雄岳急行 (2019-11-04 21:18)
▪︎雄岳急行様
博覧強記ってのはモデラーの特徴的性格じゃないでしょうか。アメリカは人種や地域格差は今でも激しいですね。南部の電車にセミセンタードアが多いのは、白黒分けるためだったりします〜勿論狭い方がブラック用。
by Cedar (2019-11-04 22:51)